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そのようにスネ夫君は扉を叩く、悪霊退散

おとといくらいだったかな。
ふいに頭をもたげてきた。
色々と書いてはいるけど、何をいったところで、結局その場所から転がり落ちて、落ちこぼれたのは一つの事実で。
負け惜しみだな。
むなしいな。
とか。

『3月のライオン』に出てくる父親のような。
せっかくそれまで、とてもしあせな空気に包まれているのに、とても気まぐれに突然に帰宅してきては、時間をかけて大切に育ててきたあたたかさを、一瞬にして引き裂く暴君。この人にとりこまれてはいけないとわかっているのにあらがえない。

でもまあ、今は、「来たな。」って思える。
これが、昔と違うところ。
来たなら、いずれ去るさ。
って、知ってる。もう今は。

それは、私と癒着して渾然一体になってるものでは、ない。
はっきりと違う存在。あなたとわたしは別のもの。わたしはそれを切り離せる。

そうか、こういうとき、
そいつが嫌がるもの…
どういうところだと、そいつは力を失う(弱体化する)のか?
ってことを考えればいいんだな。

うーん、なかなかむずかしい。

または、
どういうところになら、いなさそうか。

そもそも、そいつに名前をつけるならなにか。

・・・・うーん。むずかしい。なかなか出てこない。

えーっと・・・

インテリ優等生野郎

とか。

見た目は、ドラえもんのスネ夫みたいなかんじ。スネ夫が30歳くらいになったかんじ。オーダーメイドのスーツ着て、皮靴履いて。
(スネ夫に対する酷い風評被害だ……すまないスネ夫。君自身のことを言ってるのではないので許してくれ。)

逆に、そういうスネ夫…じゃなかった、インテリ優等生野郎は、どういう場所なら居心地悪そうにするか? だよね。うーん。

うーん、むずかしい。

んー…

むずかしい。

じゃあ、なんて言って帰ってもらおうか。
よく、ピンポーンと何かの勧誘が来たときに「すみません今揚げ物料理してるんで手が離せなくてごめんなさい」って言う感じに。
さっと会話を切り上げてその場を終わらせる、ドアの外に締め出す、呪文みたいな。

「私、今すごい充実してるんで、結構です。
こんなに毎日、ゆったりと目が覚めて。紅茶入れて、ラジオをつけて、クラシック音楽聴いて。野菜を切って。料理して。なんだ、こんなに簡単に家でおいしいもの作れるんだー。って。ちょっと驚きなんですよ。
あなたとの距離を置くようになって、こんなに簡単にしあわせって得られるんだあ! って、ちょっと、本気でびっくりしたんですよ。絶対面倒でやりたくないと思っていた家事のひとつひとつ、急かされない毎日の中で営むなら、それはなんだか・・・とても、とても、いいものだった。外食しなくたってこんなに満足。油ぎったもの食べてなくて健康だし。むしろめっちゃ野菜の摂取量増えてるし。ストレスもない。なんてピースフル。
あなたの勧誘は、もちろんお金がたくさん手に入って、その分だけ海外旅行とか、ホテルのディナーとか、センスのいい服とか、推しに貢ぎまくるとか、たくさんたくさん贅沢できて、楽しいのでしょうけど。
その裏で犠牲にしてしまってる、自分の健康とか、余裕のなさのせいで家族に怒りをぶつけてしまったりする居心地のわるさとか、…そういうのちょっともう、いいかなって。思ってるとこなんです。
筋トレも始めたんですよ、最近。これでまたあなたと仲良くしはじめると、筋トレする時間的体力的余裕も奪われる。それって、折角の健康的な道を歩み始めたのが、逆戻りじゃないですか。どう考えても、将来的に健康でいるために、今、筋トレ必要ですよね? ストレスまみれで24時間猫背なのって、百害あって一理なしですよね? いや、ちょっと、なんでいままでそんなふうにしてたんだろうって、ちょっと、催眠術から目が覚めたような思いなんですよ、今。
フロスの習慣もつき始めたんですよ。やっと最近。ずっとやるべきだと思いつつできていなかった、健康への投資。あなたと一緒に生活し始めたら、それをやる余裕もなくなるのは目に見えてるので。なので、いいです、結構です。」

ちなみにご飯が美味しいのは、ヘルシオという科学技術のたまものなので、私が料理上手というわけでは決してないのでそこんとこお間違いなきよう。ヘルシオはいいぞ。QOLあがるぞ。給付金の使い道ベスト3に入ると思っている。(←ヘルシオ教の熱烈な信奉者)

上で、うーん、うーん、って言ってた時、ほんとうに思いつかなくて。なので、実際はそこで『ふだん使いのナラティヴ・セラピー』を取り出してました。P.48の「二人のハラスメントとのインタビュー」。これを読んだら、なんとか上のようなアイディアにたどり着いた。

わたし、この「二人のハラスメントとのインタビュー」を初めて読んだ時、雷に打たれたような心地がしたんですよ。えっ・・・これ、カレッヂの生徒たちがつくったの??? え??? ちょっとすごすぎない?? え???? まじで?? でじま??

それに、こういうワーク(ナラティヴシアター形式っていうのかな?)を、学生時代に1度でもやったかどうかって、ものすごいその後に影響を与えるような気がするのですよ。実際に前に出てやった子たちはもちろんのこと、それをお客さんとして聞いていただけの子も。もちろん、そんなワークをやったことなんて、たぶん実際はすっかり忘れて、表層意識的にはどこにも残らないとは思うんだけども。でも、「その場にいた経験」っていうのは、無意識の隅の隅のほうで、ミジンコよりも小さい存在として、脈動してんじゃないかと・・・。それは何かとても、どうしようもなく打ちひしがれた時に、本人の気づかないところで、ほんの一瞬のそよ風として、その人を絶望に突き落とさせない気がするんです。(このイメージは漫画『ぼくの地球をまもって』の木蓮と輪くんのシーンだな。)(私は、「無意識は今まで目にしたものを一切合切全て覚えている」っていう説、きっとそうなんだろうな〜と思っています)

日本でもやろうよー、これ。学校で絶対一回はやってほしいー。

ちなみに、『ふだん使いのナラティヴ・セラピー』は、↑以外のところは、ほとんど読めてないw やっぱり翻訳のダイアログって、意気込んで、ぐっとスイッチ入った状態じゃないと、読みにくさがすごいあるっていうか、頭に内容がはいってこないよね・・・って思う。

「インテリ優等生野郎はどんなときにやってくるんですか?」

えーっと。ガーッと集中して、完成して、ホッと一息ついて、弛緩したようなとき。それまで無我夢中になってたから、半径2m以内のことですら、もう見えてなくて、たぶん、ドアがキィーー……っと、2cmくらい、隙間ができてしまって。そこからスッと入ってきてて、弛緩して周りにも意識がいくようになったときには、もう、肉薄するような距離感で、背中越しに、耳元に、ささやきかけてくる感じ。

でも、じゃあ、絶対このインテリ優等生野郎が私の領域に、もう金輪際一度だって、この部屋の敷居は跨がせないぞ!!みたいに、変にガチガチに守りを固めるのも違う気がするんです。それはなんか・・・融通がきかなくて、もしそれでも入られてしまった時に、めちゃめちゃ弱い気がするんです。「絶対に入ってこれない鉄壁」をつくるより、「入ってこられたら、すぐにおいとまいただくエレガントな対応」のほうが、健全だし、結果的に強い気がするんです。「絶対に入ってこれない」っていう前提をつくってしまったら、その前提を崩された時にショックだし手の打ちようがないし。日本では、地震は起きるものとして、それを前提に対策を講じるじゃないですか。そんなかんじ。

7月7日に思いついた追加の会話

「そのインテリ優等生野郎はどのくらいの影響をあなたにもたらすのですか?」

あー。そういう風に問われると・・・そこまで大したことはないです。そいつが隣にいてもまあ、かわらず明日も明後日もブログは変わらず書き続けるんだろうし。そいつに私の手を止める力・・私を阻む力はありません。ただまあ、ちょっとテンション下げてくるんで、ちょっとやだなーってかんじ。うざったい。視界に入ってこないでほしい。めっちゃ楽しく動画みてるのに割り込んでくる脱毛のCMみたいなかんじ。

「なるほど。いま例えてくださった脱毛CMであれば、たとえば、google広告の設定を変えたり、有料プランに入ることで表示させないでいられることができたりしますよね。そんなふうに、インテリ優等生野郎を視界にいれないでいられる方法ってなにかあるのでしょうか?」

うーん。昨日も言ったけど、完全シャットアウトはしなくていいと思うんですよね。はいってくるのはしゃーない。どうしたって蚊は入ってくるみたいな。だから、目に入ってしまったら、うーん、まあ、今回のおひきとりねがう呪文を次からは思い出すこともできるし、ヒトカラにでもいけば気が腫れるかもしれない。筋トレで20kgの重さを持ち上げるのを10回とかやりはじめたら、考えてる暇もないかもしれない(笑)

「いろいろと悪霊退散できるかもしれない方法が、見つかってきているのですね。ところで、逆に、インテリ優等生野郎がいないときにそばにいてくれる存在ってだれか、なにか、いるんですか?」

そうですねー、それ。うん。ちょっとまだ単語としてまとまってないんですけど、「○○kiwiさん」って言葉が今出てきました。まるまるにはいるものはまだ思いつかないんですが・・・のんびりとかゆったりとか。。きままな、とか。ゴーイングマイウェイとかもあるかなー。あとなんとなく、アルプスの少女ハイジのおじいさんが浮かんだりも・・。おんじ?

「一旦、『ゴーイングマイウェイkiwiおんじ』としましょうか。『ゴーイングマイウェイkiwiおんじ』があなたの人生に初めてやってきたのっていつごろなんですか?」

はい。kiwiってことばからもわかるかもしれないんですが、NZで出会ったのだと思います。NZで生活するうち、気づいたら、途中から一緒にいた。

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